経営理念をつくることが社長の仕事

経営理念をつくるにはまず、社長がつくることです。8割が社長、残り2割が社員という感じです。もちろん会社によって、社長によってつくり方が違うので、これに縛られる必要はありません。経営理念を「社長が決めて、まとめてもらう部分は社員にやってもらう」ということはあります。しかし、社長が決めるのが1割で、社員で9割決めるということは「ない」と思います。もし仮に、社員が経営理念の9割を決める会社があるとすると、それはいったい誰の会社になるのでしょう?

ドラッカーが「ミッション、ビジョン、バリュー以外はすべてアウトソースできる」といったように、経営理念をつくることが社長の仕事です。それを他人にやってもらうなら社長を辞めたほうがいいのかもしれません。

「いや、ウチには経営理念がない」という社長がいるかもしれません。しかし、昨日も今日も毎日、仕事に関する決断をしているはずです。お金を支払うとか、この仕事をやるとかやらないとか。その判断の基準が社長の考えをベースにしているわけですから、やはり経営理念、つまり考え方はあるのです。そして、その社長の判断によって会社が動いているということです。ですから、社長が経営理念、判断基準をすべて人に任せるのであれば、社長でいる必要がないのです。やめたほうがいいのです。

社長を辞めるというとすごく大変なことのように思われるかもしれませんが、たまたま社長になった人、やりたくもないけど社長をやっている人は意外と多いのです。社長になるのには試験がありません。資格も必要がないので、日本中に253万社もあるのです。「私が社長です」と言えば社長になれます。平成26年9月現在、就業者数は6402万人です。全就労者のうちの5.4%、つまり20人に1人が社長なのです。「誰でもなれる」という職業です。

しかし、社員がいれば雇用を守るという、大きな責任があります。社員であれば、会社と合わなければ転職しますが、社長はあまり転職しません。本当は社長を辞めてもらったほうがいいという社長がいます。その人が社長をすることで社員を不幸にしてしまう人です。誰も言ってくれないから、社長に居座り続けるのです。ですから、本当に自分自身に問うてみてほしいのです。

もし、社長をしてはいけない人ならば、勇気を持って社長を辞めてみてください。そのほうが社員が幸せになり、自分ももっと幸せに、なるかもしれません。この文章を読んで、「そうだな、自分が社長で本当にいいのかな?」とちょっとでも思った人は、社長でいいのかもしれません。「何言っていやがる、オレが社長をやらないで誰がやる!」と思った人のほうが、本当に交代を考えたほうがいいのかもしれないのです。

ちなみに、いわゆるプロゴルファー(トーナメントプロ)は2316人(2014年)しかいません。253万人いる社長の1000分の1です。逆に言うとプロゴルファーになるのは社長になるより1000倍難しいということです。それも来年もプロでいられる保証がどこにもないという厳しさです。こう考えると社長というのはお気楽な職業なのか、厳しい職業なのかよくわからなくなります。

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