経営理念によって社長の行動が縛られる

経営理念とは、社長自身の行動を縛るものです。経営理念を、社内外に宣言するということは、大変勇気のいることです。その言葉に責任が出てくるからです。それが自分自身を縛ることになります。しかし人間はとても弱いものですから、そういったものがないと自分に甘くなり、崩れていきます。だからこそ、自分自身を縛るものがあることは非常に大切なのです。

「経営理念があり、それを日々口にしていることで、弱い自分自身を強くすることができる」といえるのかもしれません。「全従業員の物心両面の幸福を追求する」と社内外に宣言した瞬間から、社長であるあなたは「社員の幸せを考え、社員が幸せになるような行動」をとらなければならなくなります。

「こんな儲け話がありますよ」とある人から持ちかけられたとしても、「それは本当に社員の幸せになるのだろうか?」と自分自身に問いかけることになります。多くの人がバブルでそうであったように、うまい儲け話に転びやすいのです。「この土地が上がります」「この株が上がります」という話が「あなただけに」と持ちかけられれば、誰でもそれに手を出したくなります。しかし、社員を幸せにするという経営理念を持った瞬間に、そういった思いを絶ち、「"濡れ手で粟"のような儲け話に飛びついてはいけない」と思えるようになるのかもしれません。

もう一つわかりやすい例でいえば、朝早起きをするのは、自分一人でやろうと思ってもむずかしいことかもしれませんが、「私は必ず朝7時に会社に来ます」と宣言をすればやりやすいのです。その宣言で自分自身を縛るからです。「必ず、朝7時に会社に来て、その日、社員のために自分の身をささげる」と宣言し、行動すれば、それは習慣になります。

このように、社長が自分自身を経営理念で縛り、行動し、習慣化することが経営理念を浸透させる一つの方法ともいえるのです。そして、社長が率先垂範することが大切。経営理念を浸透させるうえで大切なことに、社長が「率先垂範」するということもあります。経営理念というのは社員にやらせるもの、社員をこき使うためのものではありません。社長の思いを文字にしたものであり、どうすれば会社が良くなり、どうすればみんなが幸せになるかということを掲げた考え方、宣言なのです。

したがってそれは、ことし入った新入社員が一番最初にやるというものではありません。課長がやるよりも部長、部長よりも役員、役員よりも社長がやるべきものです。だからこそ、「社長が一番に率先垂範する」というものであってほしいのです。

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